白の森
ティアは毎日元気に育って、笑うようになって来た。

太陽のような笑顔は私に希望をくれる。

毎日をすこやかに育ってくれればと願うばかりだ。


ティアを育てはじめてから、森の白狼がこの城に通うようになった。

私を襲うわけでもなく、腕に抱いたティアを見ただけで帰ったかと思うと、獲物を取ってきてはそれを城の前に置いて帰るようになった。

この子に何かを求めているのだろうか?
それとも自分が拾った責任を感じての行動か分からないが、狼のようではない。
< 61 / 130 >

この作品をシェア

pagetop