白の森
ティアが泣き止まで泣かせてやった。

「字を教えてやる。そうしたら忘れたりしないだろ」

「本当?」

首を傾げてアッシュを見上げる。

見つめられると胸の鼓動が早くなるのを感じた。

よく見るとティアは綺麗な顔をしている。

大きく長い睫毛に縁取られた瞳。

綺麗に通った鼻筋。

涙で濡れた唇は艶やかに見えて、感触を思わず確かめたくなってしまう。
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