白の森
ティアの膝の上に頭が来る体勢、ひざ枕と言う状況ははっきり言って恥ずかしいが

「私のせいだもん。眠って」

ここ二、三日寝る時にティアに頼まれて本を読んでやっている。

ティアは熱心で疑問に思っていることは何でも聞き、すぐに覚えしまう。

ティアの祖母が言うとおり、ティアは大変頭の良い女だと言うことを感じた。

「いやこっちも熱心な生徒には教えがいがある」

彼女の白い髪に手をのばすとティアはその手に擦り寄ってくる。

「ティア」

そっと名前を呼ぶとティアは微笑む。

胸の中に彼女を大切にしたいと言う思いが広がる。

「アッシュ?」

アッシュが動かないのが気になったのか首を傾げるティア。

「可愛いな」

ティアの頬に触れる手を自分の方に引き寄せる。

近くなるティアの顔、吸い寄せられるようにティアの唇に自分の唇をよせようとした瞬間、アッシュの視界をティア以外の何かが遮った。
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