テレビの中の、人。
4
うちに着くと、
「はあ~、疲れた。」
4人で、リビングに寝転んだ。
店とは、また違った親近感が沸く。
「・・・ほんとにビタミンKのメンバーと・・・。」
ミズキが改めて言った。
その気持ち、よく分かる。
今、この状態が、不思議。
「へぇ~。りえちゃんて、けっこういいとこ住んでんね。」
タイチが言った。
「東京と比べたら、全然、家賃なんか安いしね。ま、お水してれば、これくらい簡単
に住めるよ。」
けっこう広いワンルームマンション。
「二人とも、仕事大丈夫なの?」
「今日、オフだし・・・。まあ、リョウと落ち合って東京戻んなきゃだけど.。」
「しばらく大丈夫。」
「みんなで、寝よ。」
あたしはドキッとした・・・。
テレビはもう、朝のニュース番組が始まってた。
つけてても、ろくに見ないで喋ってた。
そのうち、タイチが、
「あ~、ねみぃ。・・・」
「ミズキちゃん、一緒に寝てよ。」
!!!ー
だいたい、家に来た時点で、予想はしていたけど・・・、
いざとなると、こわばる。
ミズキも、同じような表情。
タイチが、勝手に
あたしのベッドに、入った・・・。
「俺ら、ちょっとヒソヒソ話すっからぁ♪」
「ミズキちゃん、こっち来てよ。」
「・・・・・・。」
「うん、分かった・・・。」
ミズキは、チラッとあたしの顔を見て、
ベッドに入った。
あたしは咄嗟に、
サックンの顔を見た。
「ごめんね、りえちゃん、タイチが勝手にベッド入って・・・。」
「あ、いいよ、全然!」
「・・・でも、ベッド、一個しかないよね。」
「あぁ、そうだね・・・。」
「あ、サックン、ソファー使って!そこで寝ていいよ!」
「いやぁ・・・、いいよ、りえちゃん、寝なよ。」
「いいよ、サックン寝て!」
「・・・じゃあ、一緒に寝よっか。」
!!!ー
「・・・うん!」
この嬉しさは、
さすがに隠しきれない表情だったと思う。
きっと、サックンにバレバレだったね。