テレビの中の、人。
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翌日、
悪い予感は的中した。
体温計の数値が、『38・1゚』を表した。
「やっぱり・・・。」
昨日の海水浴の時のだるさ、
熱が出るかな?って、
自分の体だから、よく分かる。
だけど今日は、
サックンたちのルミネの出番の、
大事な日。
しかも土曜日。
店は忙しい、ママも休むことを渋る。
あたしはとにかく、
薬を飲み、栄養剤を飲み、
何としてでも、ルミネに行く気でいた。
出番は、夕方4時。
体は辛くても、
恋する気持ちは、
超越したパワーを出す、魔法。
ルミネに行く準備をした。
ミズキとルミネ前で待ち合わせた。
「おはよ!」
「おはよ!やっと二人に会えるね!」
ミズキは嬉しそう。
「あれ?」
「なんか、ちがくね?顔」
「分かる?」
顔が、真っ赤なのが、
自分でも分かる。
目も虚ろでフラフラする。
「ちょっと大丈夫?!」
「大丈夫、大丈夫、・・・薬飲んだし。」
あたしは何としてでも、サックンに会いたかった。
辛い体で、観客席に座った。
ビタミンKの出番になり、
3人が登場する。
他のファンの子達がどよめく。
あたしは、
久々に見るサックンに、見入ってた。
もうろうとする、意識の中ー。
出待ちしてた。
前よりも、だんだん
ビタミンK目当てのファンが、増えてきたみたい。
しゃがみ込み、
「ちょっと、ほんと大丈夫!?りえ・・・!」
ミズキの言葉に、
「だあいじょうぶ・・・。」
顔を上げた。
その時、
ビタミンKが出てきた。