テレビの中の、人。
1
信じられない!!ー
また、目の前にサックンがいる!!
嬉しさでいっぱいになった。
「どうやって来たの?!福井からだと、けっこう距離あるよね!」
「電車~♪」
「で、電車?!最終もうないんじゃない?!」
「ミズキちゃんち泊めて♪」
「タイちゃん、もう酔ってるの?」
「違うよ、リョウいないし、気が大きくなる。アハハ!!」
「明日も、オフだし。」
その言葉に、
一瞬、
有らぬ妄想が、よぎった・・・。
きっと、ミズキも・・・。
女だって、
素知らぬ顔しながら、
ほんとは・・・、
危ないコト、望んでる・・・。
「とりあえず飲も!!」
「じゃあ今日は、リミッターカットで!!」
アハハハハ!!!ー
それから、4人で、
「お時間です、延長しますか?」
「延長ーーー!!!」
・・・延長しまくり、
騒ぎまくった。
ただ、サックンだけは
やっぱりブレーキがかかってるみたい。
調子にのるタイチを、時々宥めてた。
あたしは、一応、時々
気持ち程度、アラキのテーブルにもついた。
だけど、5番テーブルばかり気になる。
あたしが、アラキについてる間、
ヘルプの子が、サックンにつく。
それを横目で見ながら、そわそわしてた。
深夜2時になり、
アラキが帰った。
「アラキさん、またね!」
「またね、りえちゃん~♪」
急いで、5番テーブルに行った。
もうすぐ閉店時間。
タイチは案の定、へべれけ。
サックンは、ヘルプの子と話してた。
あたしはムッとなり、
「もういいよ、代わる。」
すぐ、サックンの横に座った。
やっと、二人でゆっくり話せる・・・!
サックンも、こないだよりもっと、
慣れたみたいで話してくれる。
酔いもわざわいして・・・、
なんだか、いいムード。
「サックン、酔った?」
「うん・・・、りえちゃんは?忙しそうだったね」
「うん・・・、ゆっくりサックンにつきたかった・・・」
「りえちゃんて、よくルミネに来てくれるよね?」
「あたし、ビタミンK、応援してるよ!」
「・・・てか、サックンのファンだし。」
「あぁ、ありがとうね。」
「ううん!・・・」
水割りを作ると、
緊張しながら、
もう少し、サックンに近づいた。