ヒキコモリンコ
親父は会社がある訳だし、お袋がやるのかな?
家事はまぁ、佳代がやるだろ。
そんな俺の予想は、いとも簡単に打ち砕かれた。
「周作、お前が付き添え。」
…は?
キョトンとしている俺を見兼ねてお袋が言葉を繋ぐ。
「お父さんは会社で、私は塾があるでしょ?佳代は高校だし……。」
なるほど、暇なのは俺だけってことか。
だけど次に言ったお袋の言葉は、なんだか気に入らなかった。
「外に出る、良い機会だと思うの。ね、きっとそう。」