ヒキコモリンコ

親父は会社がある訳だし、お袋がやるのかな?
家事はまぁ、佳代がやるだろ。

そんな俺の予想は、いとも簡単に打ち砕かれた。


「周作、お前が付き添え。」


…は?


キョトンとしている俺を見兼ねてお袋が言葉を繋ぐ。


「お父さんは会社で、私は塾があるでしょ?佳代は高校だし……。」


なるほど、暇なのは俺だけってことか。

だけど次に言ったお袋の言葉は、なんだか気に入らなかった。


「外に出る、良い機会だと思うの。ね、きっとそう。」
< 17 / 86 >

この作品をシェア

pagetop