ヒキコモリンコ
じいちゃんは警察官だった。正義感に溢れていて、曲がったことが嫌い。

だけどいたずらして叱られた俺には優しかった。
好奇心を持つのは良いことだと、強気な笑顔でそういってくれた。


ふと、柔らかい風が頬に触れた。窓が開いている。
窓から部屋に流れこむ風を感じたのは久しぶりだ。


「…なんだ?周作か?」

「…おぅ。」


眠っていたじいちゃんが、いつの間にか目を覚ましていた。


「なんで居るんだ?」


なんでって……
俺が聞きたいところだ。
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