ヒキコモリンコ
こんな感じで始まった付添人としての俺の生活。
お袋が言ったように、確かに家の外へは出ることになる。
だけど、俺の視野は外へは向かない。
俺の心は内側を向いたままでいたんだ。
病院へはバイクで通った。大学に入る前に免許を取っていたのがここで役に立ったと、やたら喜んだお袋。
じいちゃんの具合が良くない日にはそのまま病院に泊まり、じいちゃんの身の回りの世話をした。
端から見れば俺はよく世話をする良い孫なのだろうか。
けれど俺はネットサーフィンで時間を潰す代わりにここに居るだけだ。
行動範囲がコンビニから病院に代わっただけ。
ただ、それだけ。