ヒキコモリンコ

プー太郎なんてダセェ表現するなよ……
しかし嘘ではないので何も言い返せない俺。

こそりと直美さんの反応を窺う。軽蔑の眼を、向けられるだろうか?


「今は、充電中なんですね。」


直美さんは、何てことないと言った風ににこやかに俺に言った。

充電とは……動き出すための準備期間ということか。

動き出す、ための。


直美さんがあっけらかんとしていてくれたのは、やはり看護士という職業柄だろうか。


一つ言えるのは、直美さんの言葉はとても真っ直ぐに響くということだ。
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