ヒキコモリンコ
「元が悪いんだから、格好良くなんてなれる訳ないだろ。」
俺の言葉にじいちゃんは不敵に笑んだ。
「見てくれの事じゃねえって事くらい、分かるだろ?」
ああ、分かってるさ。
引きこもって、そこから脱出しようとしない情けなさを言ってるんだろ?
分かってる。
だけど、どうしようもないんだ。
俺が何したって、何も出来やしない。
才能も、要領の良さも何も持ち合わせていない俺なんだから。
俺はまた漫画雑誌を開いて読み始める。
だけどただ眺めるだけで、内容はほとんど入って来なかった。