ヒキコモリンコ

食堂は見舞いに来た人や、俺みたいな付き添い、病院の関係者なんかが利用する。


俺が最近この食堂を利用するようになったのには、この病院に慣れてきたこと以外にも理由がある。

それは……


「あ、周作くん!」

「直美さん。」


そう、直美さんだ。

直美さんもたまに食堂を訪れているらしく、何度か一緒になった。


人と話すのは得意じゃないけど、直美さんの雰囲気が優しいせいか、俺は次第に馴染んでいった。

話題も乏しく話も上手くない俺と、直美さんは嫌な顔もせず話してくれる。
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