ヒキコモリンコ
しばらく冗談を言い合いながら二人で笑った。
なんだか分からないけど、人と触れ合うことを避けていた俺を叱りたくなった。
こんなにも、人は温かいのに。
俺が笑いをおさめると、じいちゃんは俺に優しく笑いかけた。
「周作。」
「なに?」
「人を大事にしろよ。お前の周りのことも、お前自身のことも。」
じいちゃんの言葉をじっくりと心に染み渡らせてから、コクリと頷く。
大事に、出来たらいいな。
俺を取り巻くたくさんの人や、俺自身を。