ヒキコモリンコ
そうして大学を辞めた。
外にも出なくなり、部屋に閉じこもるようになった。

親父は激怒したし、お袋には泣かれた。佳代は、俺の目を見なくなった。


たまに近所のコンビニに出掛ける時以外はほとんど部屋にいる。

俺は弱い人間だ。
こうして暗い部屋で、ただ腐ってゆくだけの、下らない人間。


明るい外の世界で楽しそうに笑う人達が、俺にとっては目障りだった。
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