恋飴
「ねぇねぇ、亜衣架ちゃんはなに中学?」


「えーと…私は――。」


教科書の配布や自己紹介が終わった後、私と美羽ちゃんは一緒に帰ることになった。


こんなに可愛い子の隣で歩くなんて、自信がないけどとても嬉しい気持ちで一杯だ。


「んー…私はね「美羽ー!!!!」



『ドンッ!』


「ぐえ…。」


いきなり背後から誰かに突撃された。


この大きな手は……!!??



「美羽とは違うクラスなんだなー。うん、マジ残念だわ。」


背後の人が私と美羽ちゃんの顔を覗きこむ。


「そうだねー、私も残念だよ。湊くん!」


だっ……男子。


男子…男子…男子男子!!!!


「…ちか……。」


頭がくらくらする。


意識が……。



「亜衣架ちゃんっ!?」



目の前が真っ暗になり、私はそのまま倒れた。
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