探偵事務所は休業中
「で、これからどうするんスか?喧嘩して出てきたんでしょ?」
「あ……そうでした」
羽兎が困ったように頬を掻く。
どこかに行くアテがない。
「霞さん、どうしたらいいですかね?」
「知らないッスよ、そんなの」
霞は羽兎から顔を背け、再びポッキーを食べ始めた。
が、ふと手を止めて口を開いた。
「もし本当に行くアテがなくて、困ってるんだったらウチに置いてあげますよ。手伝ってくれるなら。
ちょうど助手がいなくなって困ってたところッス。
……どうッスか?」