探偵事務所は休業中
羽兎はガックリした様に肩を落とし、霞の座っている横に立った。
そして紙を受け取り、じっくりと内容を見る。
彼は羽兎の顔をまじまじと見た。
「普段って……アンタはどこから来たんスか?」
「え?私ですか?」
突然尋ねられ、羽兎は顔を上げた。
「所長と喧嘩したのは分かったッス。
けど、その所長がどの所長だかわかんないッスよ。
弁護士事務所とか?」
「違いますよ。探偵事務所です」
「ほぉ……」
探偵事務所と言う単語を聞いた瞬間、霞の顔色が変わった。