ラプソディ・イン・×××
オレは余計なことを

してしまったんだろうか。



来ないなら、来ないで、

親父の自業自得

みたいなもんだしな。


オレが気に病んだって

どうにもなんないんだけど。






もう一度だけ、

親父自身に

聞いてみることにした。


悶々考えてんのにも、

ウンザリしてきたから。



佐野椎南に会いたいかどうか。



「…いや、いいよ」


親父は変わらず

会わなくていい、

という返事をした。



「何でだよ、

自分の娘だろうが」



「だってなぁ〜、

こんな、ヨレヨレの姿は

見られたくないんだよなぁ〜」


冗談っぽく返してきた親父に

カチンときた。


こっちは真面目に

話ふってるってのに。



睨みつけたら、

親父は観念したように、

真面目な声で言った。


「俺にやり残したことがないか、

心配してくれてるんだろう？

なら心配いらない」



「どういうことだよ？」



「…実はな、

椎南に会ったことがあるんだ、

一度だけ」



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