ラプソディ・イン・×××
少しだけ摘んで帰った
“シイナ”を
親父のそばに供えてやった。
「キレイなバラだ。
佐野椎南のイメージに
ピッタリだな」
オレにしてやれんのは、
せいぜいこんな程度か。
遺影の親父に
苦笑いしてみせた。
滞りなく、
親父の葬儀はすすんだ。
焼香を終え、
そろそろ出棺という時間。
ちょうどオレは来賓受付で、
手伝いに来てくれてたジンや
母さんや
ばあちゃんたちと
いたときだった。
入口の自動ドアが開いて、
日岡が現れた。
突然のことに驚いて、
オレは反射的に
テーブルの下に隠れた。
思わぬ来客に、
誰もオレが隠れたことに
気づいてないようだった。
オレは
横にいたジンの足にしがみついて、
息をひそめて様子を
うかがっていた。
日岡に、
オレがここの関係者だってことを
知られたくなかった。
オレと佐野椎南が
関わるわけにはいかないから。
“シイナ”を
親父のそばに供えてやった。
「キレイなバラだ。
佐野椎南のイメージに
ピッタリだな」
オレにしてやれんのは、
せいぜいこんな程度か。
遺影の親父に
苦笑いしてみせた。
滞りなく、
親父の葬儀はすすんだ。
焼香を終え、
そろそろ出棺という時間。
ちょうどオレは来賓受付で、
手伝いに来てくれてたジンや
母さんや
ばあちゃんたちと
いたときだった。
入口の自動ドアが開いて、
日岡が現れた。
突然のことに驚いて、
オレは反射的に
テーブルの下に隠れた。
思わぬ来客に、
誰もオレが隠れたことに
気づいてないようだった。
オレは
横にいたジンの足にしがみついて、
息をひそめて様子を
うかがっていた。
日岡に、
オレがここの関係者だってことを
知られたくなかった。
オレと佐野椎南が
関わるわけにはいかないから。