ラプソディ・イン・×××
母さんを追いかけるように、
親戚の叔父さんたちが
次々と部屋に入ってきた。
「あんなよそ者、
入るの許したりして、
どういうつもりだ」
と、母さんに詰め寄る。
佐野椎南を
親父の前に通したことに
相当憤っているようだ。
「…焼香ぐらい、
減るもんじゃないでしょう」
母さんは
吐き捨てるような口調で
そっぽを向いた。
「あの娘の存在を認めるのか?」
なおも迫る親戚に、
「…馬鹿なこと
言わないで下さいな」
母さんは冷たく一瞥した。
認めるわけがない。
母さんだけでなく、
親戚一同皆が。
そんなことは
誰もがわかっている。
だが、何か言わずには
親戚の腹は収まらない様子だ。
「奏くんのいる前で、
あんな娘を!」
「そうよ、
奏ちゃんが、可哀相じゃない。
ねぇ」
親戚の叔母さんは、
上辺だけの哀れんだ瞳で
オレを見た。
都合よく
オレを理由に出すなよ。
オレの心配なんて
これっぽっちもしてないくせに。
親戚の叔父さんたちが
次々と部屋に入ってきた。
「あんなよそ者、
入るの許したりして、
どういうつもりだ」
と、母さんに詰め寄る。
佐野椎南を
親父の前に通したことに
相当憤っているようだ。
「…焼香ぐらい、
減るもんじゃないでしょう」
母さんは
吐き捨てるような口調で
そっぽを向いた。
「あの娘の存在を認めるのか?」
なおも迫る親戚に、
「…馬鹿なこと
言わないで下さいな」
母さんは冷たく一瞥した。
認めるわけがない。
母さんだけでなく、
親戚一同皆が。
そんなことは
誰もがわかっている。
だが、何か言わずには
親戚の腹は収まらない様子だ。
「奏くんのいる前で、
あんな娘を!」
「そうよ、
奏ちゃんが、可哀相じゃない。
ねぇ」
親戚の叔母さんは、
上辺だけの哀れんだ瞳で
オレを見た。
都合よく
オレを理由に出すなよ。
オレの心配なんて
これっぽっちもしてないくせに。