ラプソディ・イン・×××
内緒話でもするように、

ミケはコソコソと

オレの耳元で囁いた。



「新しいカノジョさん

できたんですって?!

しかも、年上!!

しかも禁断!!

きゃ〜♪」




小さな声ではしゃぐミケと

対照的に、

こっちは心臓が

止まりそうだった。


何でコイツがそんなこと…。



「…−それ、誰から聞いた?」


努めて落ちついて尋ねる。



ミケは何の躊躇もなく、

心底明るい声で答えた。



「フリア先輩から!」




このくそ暑い屋外で、

凍りつきそうだった。




「…いつ?」


「いつだったっけなぁ〜。

忘れちゃった。

でもちょっと前。


でも、あたし、

ウォッカ先輩とフリア先輩が

お似合いだと

思ってたんだけどなぁ〜。

美男美女で。


でも、

おめでとうございます!!」



頭の中が、

グラグラしている。



オレの心中も知らず、

ミケはウキウキした様子だ。


< 169 / 242 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop