ラプソディ・イン・×××
思わず出た台詞だった。



ラフなTシャツとジーンズの四人組。


男三人に、女が一人。



「女がテナーか」



小柄な女がテナーを吹いてた。


勝手な先入観なんだけど、

なんとなく女は

ソプラノかアルトかな、

って思ってた。


けどブルームーンは、

紅一点がテナーだった。


それはいいとして…


「いいじゃん」



没頭して何度も聴いた。



据え置きのカメラで

撮ってんだろうな。

終始引いた画だったから、

やってる奴らの顔までは

はっきり見えないけど、

スタジオで録ってる。


本格的だ。



四重奏、個々のバランスも、

音の伸びもいい。


上手い。



サックスを聴かせるには、

四重奏って良いな。



「四重奏はしたことないや…」


オレは基本、独奏だから。


もちろん

ピアノとかの伴奏有りだけど。



目標は無伴奏で聴かせられる

ソロプレイヤー。


プロでもそうはいない。

当然オレもまだまだ

一人でやるには未熟だ。


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