ラプソディ・イン・×××
「見ての通りアタシは、

ダンス。

部活引退したんだけどさ、

たまに練習参加してるんだ。

動いてないと

身体なまっちゃうしね」


と、フリアは

少し身体でリズムをとって

ニコっと笑った。



「−で?ウォッカは?」



聞かれて、

オレの顔から笑いが消えた。


いや、

もともと笑ってなかったのかも

しれない。


笑っていられるわけない。



「フリア…お前…」


「…何?」



図書館の入口から

出てくる生徒をさけるために、

少し場所を離れた。




「…オレは、

呼び出されたんだよ、

担任と校長に」



「…ふぅん」


フリアの顔から笑みが消え、

若干強張ったように見えた。


瞳がユラユラと揺れている。



今、オレが

言わんとしてることを

すでに察しているんだろうか。


…やっぱり、

フリアだったのか…?



「フリア、

お前が…言ったのか?」



探るように慎重に口に出した。


ピリっと

緊張した空気が流れた。



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