ラプソディ・イン・×××
「オレも」


力強くうなずいた。

オレも思ってた以上だ。


しかも、

自分も一目置いてたテキーラに

褒められると気分イイ。



テキーラは、

さらにオレを褒める。


「サックスってさ、

よく人の声に例えられるじゃん?

ウォッカのサックス聴いたら

まじ納得。

吹いてんのに、

歌ってるみたいだもんな」


歌うようなサックス。


最高な褒め言葉じゃん。



「いやいや。

的崎サン(テキーラ)の

ギターも超絶。

ハンパねぇ。

指が吸いついてんのかと

思うもん」



褒められたお返しで

言ってるんじゃない。


本気で、テキーラのギターは、

プロ以上だとオレは思う。




テキーラは、

謙遜しながら言った。


「いやいや、

ギター弾ける奴なんか

腐るほどいるからな。

突出するにはまだまだだ。


つーか、ウォッカ見たぜ。

また雑誌載ってたじゃん。

フェスにゲスト出演に

忙しそうだよな」




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