ラプソディ・イン・×××
音楽だけで食ってくためには、

ま、色々とあるんだろうけど、

無心で吹いてるときが

一番生きてるって実感できる。



テキーラも同調するように

うなずいて、

風下でタバコに火をつけた。




「そーだ、ウォッカ、

進路はどうすんの?

確か高3だったよな」


「…うーん」



「何だよ、その渋い顔は」


「…悩んでる」



「うちの大学来ねぇの?」


「行きたいんだけど、

オレのレベルじゃなぁ…」


目線を漂わせ苦笑いした。



ここの音楽棟に出入りするまでは、

進学は考えてなかったんだよなぁ。


音楽に集中しようと思ってて。



とりあえず

食ってけるようになるまでは

バイトでもしながら…って。



でも、この音楽棟、

イイんだよな〜。



音楽の練習場所にも困らないし、

気のイイ奴らばっかだし。


各々のレベルも

モチベーションも高い。



母さんも、

大学には行けってうるさいし。




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