ラプソディ・イン・×××
仕方なくオレは、
裏の方に回って2階の窓を
見上げた。
窓もカーテンも閉められた一室。
そこはフリアの部屋だ。
カーテンだけすぐに開いて、
フリアが顔をのぞかせた。
窓は開けずに。
付き合ってるとき、
デートの帰りに送って行って、
その後、フリアが窓から手を振って
オレを見送るのが定番だった。
オレは、フリアに電話をかけた。
うつろな顔をしたフリアは
オレを見つめ、
無言のまま電話に出る。
「バカ、夏休みだからって、
何、ハメ外してんだよ」
親に聞こえないように
トーンを落としながら、
フリアに聞く。
「…大丈夫か?」
フリアはケータイを耳に当てたまま
窓ガラス越しにうなずいた。
「一体何があったわけ?」
『別に…』
「フリージア」
問いただすように名前を呼んだら、
観念したように、
フリアは口をひらいた。
『…昨日、歩いてたら、
声かけられて』
「男に?」
『うん。相手は社会人。
カラオケでも行こうって』
「酒飲んだんだ?」
裏の方に回って2階の窓を
見上げた。
窓もカーテンも閉められた一室。
そこはフリアの部屋だ。
カーテンだけすぐに開いて、
フリアが顔をのぞかせた。
窓は開けずに。
付き合ってるとき、
デートの帰りに送って行って、
その後、フリアが窓から手を振って
オレを見送るのが定番だった。
オレは、フリアに電話をかけた。
うつろな顔をしたフリアは
オレを見つめ、
無言のまま電話に出る。
「バカ、夏休みだからって、
何、ハメ外してんだよ」
親に聞こえないように
トーンを落としながら、
フリアに聞く。
「…大丈夫か?」
フリアはケータイを耳に当てたまま
窓ガラス越しにうなずいた。
「一体何があったわけ?」
『別に…』
「フリージア」
問いただすように名前を呼んだら、
観念したように、
フリアは口をひらいた。
『…昨日、歩いてたら、
声かけられて』
「男に?」
『うん。相手は社会人。
カラオケでも行こうって』
「酒飲んだんだ?」