ラプソディ・イン・×××
「ったく、他人なんか気にしてんなよ」


「だぁってー、」


「次、頑張んな」


「あ、…ちょっと、

ウォッカ!どこ行くの」


「教室。授業始まるし」



オレはフリアに背を向けて

掲示板を離れた。




フリアから見たら、

佐野椎南は地味な優等生なんだろう。


クラスの中心にいるようなフリアとは、

真逆の場所にいる。


オレも学校では

群れるの好きじゃないから、

佐野椎南と同じ側かな。

ま、オレは優秀じゃねぇけど。



グラマーで、はつらつとした

フリアと違って、

佐野椎南は背も普通くらいだし、

華奢ではかなげだ。


華やかな茶髪に対して

繊細な黒髪。

静と動ってくらい真逆。




オレから見るに、

佐野椎南は、

いつもどこか人との関わりを

避けてるように見えた。


< 23 / 242 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop