ラプソディ・イン・×××
「まだ読んどる途中やのに」


ジンは身を引いてシェーカーを振った。


「関西訛りでからかわれると

マジでバカにされてるみたいだっつーの」



「じゃあ、あとでゆっくり見るわ。

はい“サンドリヨン”お待たせ」


ジンは、シェーカーのフタをあけて

グラスにカクテルをそそいだ。



「サンキュー」



バーカウンターごしの

ジンの後ろの棚には

一面色んな酒が並んでいる。



一見、どっかのバーか?

って感じだけど、

ここはジンの自宅。



店でもひらけそうなくらい

超立派なバーカウンターがある。




ここでバーテンダーのジンの

振る舞うカクテルをいただきつつ

だべるのが、オレらの習慣。




ちなみに、

“サンドリヨン”っつーのは、

“シンデレラ”とも呼ばれる

有名なノンアルコールカクテルだ。



オレら高3だし。




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