ラプソディ・イン・×××
ガタイのいい男は、

うれしそうな顔で

オレとオレのアルトサックスを

交互に見た。


「ありがとう!うれしいよ!

…えっと、君は…」



「あ、オレ、魚塚って言います。

アルト吹きっす」


自分のアルトサックスを

軽く持ち上げた。



「ウオツカ…、ああ、

君が魚塚奏くん!!

知ってるよ!

賞とったときの演奏、最高だった!」


ブルームーン全員がうなずいた。


ガタイのいい男が

笑顔で手を差し出してきた。

感じのイイ人達だ。


「ありがとうございます」


礼を言いながら

ガタイのいい男と握手してると、


白くて細長い男が

身を乗り出して言った。


「僕らも魚塚くんに会いたいから

紹介してくれって言ってたんだよ!

なあ、スミレ!」



スミレ?


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