ラプソディ・イン・×××
仲間にうながされて、

オレの前に出てきた

ブルームーンの紅一点が、

オレにむかって、

まるで知り合いに挨拶するように

恥ずかしそうに笑って

小さく手をふった。


どっかで会ったことあったっけ…?!


オレがきょとんて顔したのに

気づいた女は、

吹き出すように笑って言った。



「こないだ、図書室の本、

一緒に運んでくれてありがとう。

助かったわ」


「!!?」



え?

…って、


「マジで先生?!!」


周囲が振り返るくらい

デカい声が出た。


それくらい、

マジでびっくりするって!


ブルームーンの紅一点が、

うちの高校の図書室の司書の、

スミレ?!



かちっとした格好から、

ラフな服に着替えて、

眼鏡外して髪を下ろしただけで、

まるで別人じゃん!!


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