ラプソディ・イン・×××
偶然にも、その日は

振り替えききそうな予定しか

入ってなかった。



「でも、二週間で

カタチになんのかな…」



「魚塚くんだったら大丈夫だよ。

お願い、私…、私たち

どうしても出演したいの」


スミレは必死に両手を合わせた。



ちょっと悩んだ。



二週間で人前に立てるくらい

仕上がるだろうか、


オレのサックスが

ブルームーンの色に合うだろうか。



けど不安よりも、

内心ワクワクしていた。


正直やってみたい…。



サックス聴かせる四重奏。


興味ある。

ありまくる。



「一度練習参加してから

決めてもいいのよ」


スミレは、

オレの葛藤を読み、

そう提案した。



「それなら」

と首を縦にふった。


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