ラプソディ・イン・×××
早速、善は急げと

スミレに練習場に連れていかれた。



そこは近くの大学のジャズ研だった。


スミレの出身大で、

ブルームーンメンバーの一人が

まだ在学中なのだそうだ。



この大学のジャズ研っていえば、

かなり有名だ。


大学主催でジャズのイベントも

運営してるってくらい。


卒業生でプロやってる人も多い。



「OG、OBも

よくここで練習してんの」


スミレの後をついて

大学の奥に進むことしばらく。


目の前に、

古い赤茶けた二階建ての建物が

見え始めた。


その建物をスミレが指差す。



通称、音楽棟。



音楽系統のサークル専用の

建物だという。



建物に近づくにつれ、

ギターやら

サックスやら

トランペットやら

あらゆる楽器の音が響いてきて、


密かにテンションが上がった。


< 40 / 242 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop