ラプソディ・イン・×××
腕を組みなおして、

フリアは問いつめるような目で

オレを見ている。



「ライブに向けて

練習しなきゃなんないから昼も無理」


「…じゃあアタシ、ライブ観に行く」


「デカい声で言えねぇけど、

バーだからお前入れねぇから無理」


「何それ!!」


「…仕方ないじゃん」


「もういい!ウォッカって、

いっつもそうだよね!!」


フリアは怒鳴ると、

バタンと大きな音をたてて、

屋上の扉を閉めて出ていった。


ついでにカギまで。



「…マジかよ」


オレは頭をかいて、

閉め出された扉に寄りかかって座った。


ったく、美人なんだけど、

マジ気強い女だ。



あきらめて

晴れた空を見上げる。



ああ、こんな日は

サックス吹きたいな。



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