ラプソディ・イン・×××
「助けてって、何ごとかと思ったわ」


屋上の扉を開けながら、

スミレがくすくす笑った。



「オレもカギ閉められるとは

思わなかった」


ケータイ持ってて助かった。


屋上は立ち入り禁止だけど、

入ってくる生徒もいるだろうけど、

しばらく待ってても誰も来ないまま

昼休みは終わってしまった。



だから

スミレに助けを求めたってわけ。



校内でアドレス交換した奴が

ほとんどいないってことに

改めて気づいた。



だって、

親友のジンとは高校違うし、


あと仲良くて連絡しあうのは

校外の音楽関係の知り合いばっか。


「オレの交友関係

マジかたよってる」



「わかる。

私も似たようなもんだもん。

昨日アドレス交換しててよかったね。


でもよかったの?

16日、彼女との約束が

あったんでしょ?」


スミレは、心配そうに聞いてきた。


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