ラプソディ・イン・×××
「もう彼女じゃねーし、

大丈夫。


ていうか逆に聞くけど、先生?

オレがライブ出なくてもいいわけ?」


挑発的に見下ろす。



「それは困るわ。

カギくらいいくらでも

開けに来てあげるから、

ライブ出て」

スミレは

慌てて両手をすり合わせた。


オレらは、顔を見合わせて

笑った。



「でもさ、すんごい美人だよね、

魚塚くんの元カノさん。

ダンス部よね。

去年の文化祭のジャズダンス

素敵だったわぁ〜。

何で別れちゃったの」



「…ま、いろいろね」


色々…っていうか、

過ぎ去った今思えば、

多分たいしたことじゃなかった。


でも、ま、

終わっちまったことだしな。




「そうそう、カギといえば。

これ渡しとくね」


スミレは、ポケットから

カギを取り出してオレに渡した。


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