ラプソディ・イン・×××
聞かれて、

オレは黙ってうなずく。



「音も見た目も、

とにかくカッコイイから。

それだけよ」


スミレは、ニッと笑った。




オレと一緒だ。



スミレの言葉に、

オレは力強く何度も

うなずいて同意した。



うれしかった。


そうなんだ。



言葉で

表現できない気持ちが

あるってことを

最初に教えてくれたのが、

サックスだった。



スミレは、

フリアみたいに

パッと見でわかりやすい美人

ってわけではないんだけど、

もっと話を聞きたくなる。

もっと知りたくなる。


魅力の奥深い、いい女だ。



「よっしゃ、休憩終わり!」


オレらは立ち上がる。


スミレと一緒にプレイできて、

光栄だ。


すげぇ楽しい。



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