ラプソディ・イン・×××
まだ緊張してるらしいスミレは、

眼鏡ごしのおずおずとした目で

オレの様子をうかがっている。




「心配?なにが」



オレの疑問に、

スミレは気を使いながら

口を開く。


「…なにがって、

狂ったようにプレイしてたわよ」



狂ったように?


そういや、何分、

何曲吹いてたっけ。


考えながら

オレは額の汗を拭った。




「何かあったの?

あんな吹き方、

ウォッカらしくない」



は?何言ってんの?


「何もねぇし。

オレらしいって、

どんなのだよ」


投げやりに聞き返す。



スミレはすぐに答えた。



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