ラプソディ・イン・×××
ジンは悪びれるでもなく、

しれっとオレの肩を叩いた。



「おう」


軽く手を上げて、

悠々と立ち去るジンを見送った。



…まあ、

ジンが悪いわけじゃないけど。


オレを心配してくれて

ありがたい親友なんだけど。



横から負のオーラを

ヒシヒシと感じる。


めんどくせーなと

横目でスミレを見た。




スミレは悲痛な顔で、

近づきオレの腕をつかんだ。


「…ウォッカのお父さん、

ご病気だったの?


…それなのに、

私がブルームーンに誘ったせいで

看病にも行けなかったの?」


声と細い指が震えている。



「は?バカ言ってんなよ。

オレはオレのしたいことを

優先しただけだって」



「…え、で、でもっ」


声がかすれ、

スミレはオロオロしだした。


オレに対して、

申し訳なさでテンパってるようだ。



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