悪魔のようなアナタ(番外) ~with.Akari~



「ここにいたのか」


晃人は灯里の横に立ち、見下ろした。

いつもの晃人の瞳だが、どこか昏く鋭い影がある。


晃人は灯里の耳元に顔を寄せ、囁いた。


「まさかお前がここに来るとはな?」

「……っ」

「後でじっくり話を聞かせてもらおう。覚悟しておけ」


いえ香川さんに頼まれて来ただけです!!

と釈明しようとしたが既に遅し。

呆然とする灯里の前で、晃人は鞄を置いて灯里の斜め向かいに座った。

……って。

なぜ晃人がここに座るのか?


「……ええっ!?」


灯里は仰け反った。

もう一人って、まさか……。


呆然とする灯里の隣で、香川さんはにこやかに笑う。


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