悪魔のようなアナタ(番外) ~with.Akari~




「か、香川さん」

「なぁに? 吉倉さん」

「か、香川さんは、どんなタイプの男性が好みなんですかっ!?」


こうなったらもう、香川さんと会話するしかない。

向かいの二人とは下手に会話しない方がいい。

血走った目で言った灯里に、香川さんはくすっと微笑んだ。


「そうねぇ。男らしい人が好みかしら? どんな危険からも私を守ってくれるような」


香川さんの言葉に、玲士がなぜかうっすらと微笑んだ。

ブリザードのような瞳で隣の晃人をちらりと見、口を開く。


「それでは神園役員が適任ではないですか?」

「あら? どうしてかしら?」

「どんな危険からも守るという点で。神園役員は徹底してますからね」


玲士は唇の端に笑みを乗せ、続ける。

その悪魔のような表情に灯里はぞっとし息を飲んだ。



< 14 / 17 >

この作品をシェア

pagetop