悪魔のようなアナタ(番外) ~with.Akari~
蚊の鳴くような声で灯里は答えた。
――――これで今回の飲み会は終わった。
えぐえぐと泣く灯里に、玲士がドリンクメニューを差し出す。
「とりあえず何か頼んだら。飲み物がないと始まらないでしょ」
「え、でも、あと一人……」
「遅れてくる奴が悪い。頼まないならおれが適当に頼むけど?」
適当って……。
眉を上げる灯里に、玲士はパラパラとメニューをめくりながら言う。
「そうだな、お前にはこれがいいかな?」
イヤ、勝手に決められても困るんですけど……。
と嫌そうな顔をした灯里だったが、玲士が何を選んだのかちょっと気になる。
灯里は試しに聞いてみた。
「なに?」
「スビリタス。ポーランドのお酒」