この拳銃で、僕のココロを打ち抜いて。
右手に拳銃、左手にナイフ
親友に呼ばれ、僕は今学校の屋上に来ている。
あぁ、夕日が綺麗だな。
こんなに夕日が綺麗な日は裏山にでも昇って眺めたいのに、君は一体何の用なんだ。
まぁ分かりきってるけどね。
しばらく夕日を眺め目に焼き付けた後、屋上のフェンスに手をかけている親友に声をかける。
「言われたとおりに来たよ。一体何の用なの」
分かりきった質問をする。
そして君はこちらを振り向いた。
きっと“私を殺して”と言うんだろう。
「ちゃんと“アレ”持ってきてくれたんでしょうね?」
あれちょっと違ったな。
でも、君は必ず言うんだろうな。
だってそのために僕に持ってこさせたのだから。
「持ってきたよ。じゃないとここに来ない」
だって僕は綺麗なものが好きだからね。
汚い君なんてあんまり長い間見ていたくないんだ。
親友に言うのはちょっとアレだけど。
「そっか。じゃあお願いするよ」
あぁ、やっと僕に告げる勇気が出たんだね。
君を楽にする、魔法の言葉を。
「私を殺して」