この拳銃で、僕のココロを打ち抜いて。
そして僕は、徐(おもむろ)に両のポケットからあらかじめパクってきた物を取り出し、親友に見せ付ける。
僕のことを何も知らない君はそれを見て更に体の振るえを強くする。
あれ?おかしいじゃん。君は殺されたがってるくせに、どうして震えるんだよ。
まさか......。
「まだ生きたい、って思ってるんじゃないだろうね」
僕は訝しげに親友を見て尋ねる。
すると親友は一瞬肩が跳ね、慌てた様子で答える。
「な、何を言ってるのよ。そんなわけ、あるはずないじゃない」
そっか。なら、いいんだ。
じゃあ――――
「僕の右手には拳銃、左手にはナイフ」
選んでよ。僕は必ず、君の望んだ方で殺してあげるから。
「さぁ、君はどちらで殺してほしい?」