この拳銃で、僕のココロを打ち抜いて。
僕が言うと、君は恐る恐る片腕を上げ僕の右手、否拳銃を指差した。
そして、小さく一言。
「拳銃で、殺して」
君、本当に死ぬ気あるの?
この世界から消えることが出来るんだよ。
それは僕にとってとても喜ばしいことなんだよ。
まぁ、“僕にとって”だけどね。
でもいいよ。
「それが、君の望んだ殺され方何だね?」
君が、拳銃で殺されることを願うなら。約束通りその望みを叶えよう。
「うん。早く、殺して。お願い」
そんなに僕に懇願するのは、“まだ生きたい”と考えてしまうのを防ぐため?だから、死にたいと思ってる今のうちに殺されたいんだ。
そうだよね?親友。
「分かった。これで僕らもお別れだね。今まで楽しかったよ。ありがとう」
「うん。私も、楽しかった」
「じゃあ、バイバイ。向こうに行っても元気で」
「......私、ちゃんと天国に行けるかな?」
「大丈夫。きっと行ける」
「そっか。良かった」
「それに......君が死んだ後、僕もすぐに逝くから」
「え?それってどういう意味?」
君は不思議そうに首を傾げ、そして―――
パァァァァンッ!!!!
耳を劈く(つんざく)ような銃声と共に死んだ。