夢中パラダイス!?
「でも、見たいんだろ?」
「・・・うん」
「なら、見たらいい。体は正直だから。」
体は、正直―――
何度その言葉を耳にしただろうか。
何度その言葉を思い出しただろうか。
「香織・・・」
「ん?」
「これを見たら、香織は」
「そんなこと気にするなって。」
「でも!」
「大丈夫。」
そう言った薫はそっと大ホールの扉を閉めた。
ここには今、私と香織の二人だけの空間。
そして、目の前にある、一枚の絵。
この絵が、私に何かを与えてくれるような気がする。
今日のあのカフェの男の人ように。
「姫乃はそれを見るべきだ。そのあとは、僕がアシストする。」
「アシスト・・・」
「これからの姫乃に必要だと思うから。」
「・・・うん」
「さぁ。・・・見てみろよ。」
「香織・・・」
「・・・・・・」
「ありがとうっ」
「あぁ。これからまたよろしくな。」
そして、今、その絵が私の手によって現れる―――