夢中パラダイス!?
「じゃぁ、私帰るわね。薫くん、留学頑張ってね。姫乃さんも、もう薫くんを見失わないように頑張って!」
「「ありがとう」」
私と薫は一緒にこの言葉を言った。
「まぁ、息ピッタリね。じゃぁまたね。」
そして、凛々香は帰って行った。
私と薫も車へ向かう。
「柏木!」
「あ、お嬢様。薫さんも、お帰りなさいませ。」
「ただいま戻りました。柏木さん。」
「いえ。ですがまたすぐに、しばらくの別れが訪れますね・・・。」
「あっという間ですよ。半年に比べれば。」
「そうですね。では、どうぞ、乗ってください。」
鬼城家に着くと、そこにはある人たちがいた。
それは・・・
「父さま!母さま!」
「お帰りなさい、姫乃。」
「おかえり。」
スーツ姿の父さまと母さまがいた。
それに・・・
「え・・・っなんで!?」
薫が叫んだ。
薫の目に映っているのは、二人の人物。
それは、私もあまり会った覚えがない二人。
「なんで、父さんと母さんがいんの!?」
「こら!薫!そんな口のきき方をしない!ここは鬼城家だぞ!」
「っすみません、緋絽さん、真紀子さん。」
「さま、だろう!薫!」
「いえ、そんな堅苦しいのは良いと言ったのは私たちですから。」
少しごたごたし始めたその空気。
薫が少し焦っているのはこの二人がいたから。
いや、いたと言うのは悪いな。
いらっしゃったのだ。