夢中パラダイス!?

「じゃぁ、私帰るわね。薫くん、留学頑張ってね。姫乃さんも、もう薫くんを見失わないように頑張って!」

「「ありがとう」」

私と薫は一緒にこの言葉を言った。


「まぁ、息ピッタリね。じゃぁまたね。」


そして、凛々香は帰って行った。


私と薫も車へ向かう。


「柏木!」

「あ、お嬢様。薫さんも、お帰りなさいませ。」
「ただいま戻りました。柏木さん。」

「いえ。ですがまたすぐに、しばらくの別れが訪れますね・・・。」

「あっという間ですよ。半年に比べれば。」


「そうですね。では、どうぞ、乗ってください。」




鬼城家に着くと、そこにはある人たちがいた。
それは・・・


「父さま!母さま!」

「お帰りなさい、姫乃。」
「おかえり。」

スーツ姿の父さまと母さまがいた。

それに・・・


「え・・・っなんで!?」


薫が叫んだ。

薫の目に映っているのは、二人の人物。
それは、私もあまり会った覚えがない二人。


「なんで、父さんと母さんがいんの!?」

「こら!薫!そんな口のきき方をしない!ここは鬼城家だぞ!」

「っすみません、緋絽さん、真紀子さん。」


「さま、だろう!薫!」

「いえ、そんな堅苦しいのは良いと言ったのは私たちですから。」


少しごたごたし始めたその空気。


薫が少し焦っているのはこの二人がいたから。


いや、いたと言うのは悪いな。


いらっしゃったのだ。


< 171 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop