夢中パラダイス!?

朝、太陽が顔をだし、朝の空を明るくしていく。


太陽の光がカーテンの間から差し込んでくる。


そして、私の目が覚めた。



今日から薫に2か月間会えなくなる。

そう思うと心に穴が開くようだった。


いや、もう心に穴が開いているようだった。

でもなぜだろうか。


心に穴が開いているのは、なぜ?


「姫乃」

「はい。」


部屋に入ってきたのは母さまだった。
すでに私服に着替えていた。


「母さま。」

「おはよう、姫乃。今日はどうするの?」

「薫のお見送りには必ず行きます。」
「そうじゃなくて。」

「え?」


「その前に、何かプレゼントでも買っていかないの?」


プレゼント。
そんなこと考える暇もなかった。

「全く、何も考えてなかった・・・」


「なら、決まりね。柏木さんに頼んでおくから、何か買って行ってあげたら?」

「でも、何を買ったらいいかわからない・・・」
「何でもいじゃない。気持ちが大切なんだから。」


母さまが私の頭をそっと撫でてくれる。
母さまにこうやって頭を撫でられたのはいつ振りだろうか。

とても懐かしい。


「緋絽がね、今日は3人で朝食をとろうって言って待ってるのよ?食堂へ行きましょ?」

「本当に!?」
「えぇ。早く。」

3人で食事など、何年もしていない。

父さまも、母さまも一緒に食べる朝食など、めったにない事だった。


母さまと一緒に食堂へ向かう途中、私は母さまにある質問をした。


「母さま。」


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