夢中パラダイス!?
コンコンッ―――
そのとき、また部屋のドアをノックする音が聞こえた。
もしかして、父さまと母さまが!
涙を拭いて、急いで扉を開けた。
そこにいたのは・・・
「・・・キミか・・・」
「お、じょう、さ、ま?」
「・・・っ」
「えっ」
止められなかった。
私の感情を。
ただただ、涙を流した。
自分の気持ちをきれいさっぱり洗い流すように。
「お嬢様、どうされたんですか」
「うっ・・・ぅるさい!出ていけ!この部屋に誰も来るな!!」 バタンッ―――
勢いよく閉めた扉。
大きな音が部屋中に響いた。
そして、私はその場に泣き崩れた―――
気が付くと、寝ていた。
しかし、そこはベッドの上。
私は確か、扉の前で泣き崩れて・・・そこで泣き疲れて寝てしまったはず。
ということは、誰かがベッドまで運んでくれたのだろう。
今は一体何時なのだろうか、そう思い時計の方へ向こうとしたとき、あることに気が付いた。
それは・・・
「・・・っ!なっ!!」
おそらく、いや、絶対私をこのベットに寝かせた張本人。
「こんなところで、一緒にいてくれたのか。」
ベッドわきで寝息を立てている男。