夢中パラダイス!?
学園内では私の話し方も変わる。
心の中ではいつもこの話し方なのは確かなのだが。
それにしても、さっきの言葉。
あんなことを言われて照れない女がどこにいるというのだ。
薫のそういうところが私の胸をキュンッとさせる。
「姫乃?どうかしたか?ボーっとしてっけど。」
「何もないわよ!1時限目が芸術で嬉しくて幸せなのよ!」
「・・・そうですか。」
な、なんだ。この落ち込みようは・・・。
何か気に障るようなことでも言ってしまったのだろうか。
「薫?」
「お嬢様は僕よりも芸術と共に過ごす方が幸せなのですね・・・。」
これは・・・あれだな。
ショックすぎて、いつもの執事言葉に戻ってしまった薫を見て私は笑ってしまう。
「ひ、姫乃?」
「・・・いい。」
「え?」
「薫、かわいい。」
「か、かわいい?!」
「かわいすぎるよ、薫。芸術に焼きもち妬くなんて。」
薫は完璧に先ほど言った私の言葉達に、芸術に焼きもちを妬いている。
「焼きもちなんか妬いてねぇよ!」
「それは妬いてるよ。」
「姫乃が幸せとか言うからだろ!」
「それが焼きもちなんだよ。」
「ちっがぁう!」