夢中パラダイス!?

「な、んで?」


「教室にいないと聞いたので。」

「薫か?」


「薫さんしかいないでしょう?」


そこにいたのはこの学園にはいないはずのシロだった。

「どうしてここがわかったのだ。」


「お嬢様のことですから人気のないところを探してそこにいるのではないか、と。」


「・・・シロはすごいな。」


「いえ、僕にはわからなかったことです。」

「・・・どういうことだ?」






「薫さんが、そう言われたんです」





か、おるが?


なんで?




私のため、に?




「それで、学園内で人気のない場所を探したわけです。でも、お嬢様がここにいるということは、人気があるのですが、ね。」


「っふふ」

「あ、笑いました?」

「わ、笑ってなどない!」


「でも、今、っふふって・・・お嬢様。」


「んで・・・」


なぜ、薫はそんな


私の見ていないところで私のことを心配してくれるのだろうか―――



「また。お嬢様は本当に弱虫だ。」

「うるっる、さいっ」


どうも、今日の私の涙線は緩んだままのようだ。


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